スティール・ボール・ラン(21)

「女神の嫉妬」の密度の高さが凄まじい。大西洋が物理的に近づいてくる異様な状況の中、退路のない水際で攻撃範囲を絞って次元の壁だの空間の隙間だのの小難しい能力を迎え撃つというジャイロのシンプルな戦略はルーシーを馬に乗せることで限りなく成功に近づくが、「オレの馬に女は乗せない」というポリシーを破ったために勝利からは見放されてしまうという皮肉な結末に。

ジャイロのジョニィへの突然のLESSON5は、勝負する前に自身の敗北を悟ったからこそで、なるべくしてなった展開なんでしょうけども、この先一波乱も二波乱もありそうだなあ。全22巻、というわけにはいかなさそう。