日常(8)

校長の名前って東雲なの? と書くと大いなる語弊が生じてしまう第8巻。え、でも東雲ってことはまさか‧‧‧‧‧‧。

bio tolva / chiaroscuro

CHIAROSCURO

CHIAROSCURO

先日惜しまれながらも活動を休止したハースペさんも絶賛のコメントを寄せる、脚本家兼コンポーザーという二足のわらじが眩しい御仁のデビュー作。

起承転結ないしカタルシスを大事にしたような音作りの妙が光る一方で、決してドヤァのドの字も窺わせない、朴訥さと謙虚さ。ゲストヴォーカルに全てを委ねるような大らかさと、沈黙による金よりも雄弁による銀を選ぶ愚直さが居並ぶ、非常にアンビバレントな印象。ストイックな遊び心というか。教鞭を振るいながら学んでるというかカチンコを叩きながら役を演じるというか、とにかく一曲一曲にせめぐ二律背反な感じが微妙に心地いい。北欧の良質なエレクトロニカのガワを纏いながら日本人ならではの奥ゆかしさを打ち出す音像はテニスのラリーを追って必死に首を左右に振るオーディエンスの心境を味わわせてくれます。耳が離せない。

はやて×ブレード(16)

はやて×ブレード 16 (ヤングジャンプコミックス)

はやて×ブレード 16 (ヤングジャンプコミックス)

天地学園従業員の星獲り参加OKのルールはほとんどオヤビンのためのものだよね。良かった戻ってきてくれて。あと今井ローズアンナ・椿さんはかなり好感の持てるキャラ。みっちーの次に好き。そんでナギはこのまま楔束しないならもう火風水岳で自給自足の生活送ればいいよいっそ。

ぎんぎつね(7)

ぎんぎつね 第7集 (ヤングジャンプコミックス)

ぎんぎつね 第7集 (ヤングジャンプコミックス)

神眼持ちと神使の心の触れ合いを描くエピソードでは表情で読ませ、脇役の面々もなかなかにキャラが確立していっていて楽しめました。船橋さん周りは鉄壁の状態になったよなあ。吉住さんと船橋パパのW主人公で事務所メインで描いても単行本が出せそう。または藤村くんと国立さんの見るだにもどかしいラブコメでも可。

炊飯器少女コメコ(1)

炊飯器少女コメコ (1) (まんがタイムコミックス)

炊飯器少女コメコ (1) (まんがタイムコミックス)

一人暮らしの大学生・尊のもとに母から炊飯器の差し入れが。しかしその炊飯器は発明家である母が企業に売り込む前に尊をモニターとして送ったもので、人語を話し、鼻を押すと頭部の釜が開く一合炊き、興奮すると頭から蒸気を出す仕様の「少女型炊飯器」だった――という粗筋。まんがタイムホーム、まんがホームで連載中。以下続巻。

米と少女が絡んだ漫画は大体エキセントリックなものが多いと相場が決まってるわけですが、家電擬人化4コマであるこちらもご多分に漏れず。この炊飯器少女であらせられるところのコメコちゃんの最大の売りはやはり「持ち主との親密度が高まるにつれ炊く米がどんどん美味くなる」育成機能でしょう。残念ながら主人公たる尊の態度が何事にも熱くなれない、爆発音を聞いて後ろを振り返るのにもいちいち飯のことを気にするシラケ世代ラノベ系を地で行くものですのでまだまだ粥しか炊けない有様でございますが、だからこそ伸びしろに期待もできようというもの。

幼馴染に嫉妬して蒸気をピーピー言わすとこだったり、土鍋に過剰な敵愾心を燃やしたり、ネットで延々米のことを調べたり、寝てるとくっついてきたり炊いた米を美味いといってもらえた時のうれしそうな表情とか、なんなら成長記録を紐解くような微笑ましい感じで読み進めることができるのですけど引きの一気に梯子外された感は殺生に過ぎる。雑誌を……連載も追うしか無いじゃないか。