炊飯器少女コメコ(1)

炊飯器少女コメコ (1) (まんがタイムコミックス)

炊飯器少女コメコ (1) (まんがタイムコミックス)

一人暮らしの大学生・尊のもとに母から炊飯器の差し入れが。しかしその炊飯器は発明家である母が企業に売り込む前に尊をモニターとして送ったもので、人語を話し、鼻を押すと頭部の釜が開く一合炊き、興奮すると頭から蒸気を出す仕様の「少女型炊飯器」だった――という粗筋。まんがタイムホーム、まんがホームで連載中。以下続巻。

米と少女が絡んだ漫画は大体エキセントリックなものが多いと相場が決まってるわけですが、家電擬人化4コマであるこちらもご多分に漏れず。この炊飯器少女であらせられるところのコメコちゃんの最大の売りはやはり「持ち主との親密度が高まるにつれ炊く米がどんどん美味くなる」育成機能でしょう。残念ながら主人公たる尊の態度が何事にも熱くなれない、爆発音を聞いて後ろを振り返るのにもいちいち飯のことを気にするシラケ世代ラノベ系を地で行くものですのでまだまだ粥しか炊けない有様でございますが、だからこそ伸びしろに期待もできようというもの。

幼馴染に嫉妬して蒸気をピーピー言わすとこだったり、土鍋に過剰な敵愾心を燃やしたり、ネットで延々米のことを調べたり、寝てるとくっついてきたり炊いた米を美味いといってもらえた時のうれしそうな表情とか、なんなら成長記録を紐解くような微笑ましい感じで読み進めることができるのですけど引きの一気に梯子外された感は殺生に過ぎる。雑誌を……連載も追うしか無いじゃないか。