からん(7)完
- 作者: 木村紺
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/08/23
- メディア: コミック
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最終巻。描き下ろし71pを加えて330ページ超のボリュームを湛えていますがこれでもまだ全然足りないよなあ。
綿密に布石が敷かれ、これまで描かれてきたすべてがこれからに向けて十五分ぐらいに機能していくであろう予感ビシビシのところでの終了。雅と金春の勝負はピンポンのペコ×ドラゴン戦に接近する程素晴らしかったのに。これからこんな名勝負がいくつも描かれるはずだったのに。でもまあ、高校入学からたかだか1ヶ月ちょいの出来事を描くのに7冊分を費やすあたり、これはどうにも纏め切れないなと言うか、このまま行ったらおお振り並の長期連載、下手したら大河化が避けられない可能性が高い訳で、読者的にはウェルカムでも作者的にはそれは避けたい事だったのかも知れないし。言い渡された打ち切りなのか望んだ打ち切りなのかは解りかねるけれども。
描き下ろしは穂積さんの話。終始重量級背後霊に徹し続けた彼女のバックボーンが描かれているわけですが、分量を考えるとそのうち前後編で載せようと思ってたエピソードなんじゃないかなあと思ってしまう。つまり作者的には全然やる気があったんじゃないかなあと。「幕切れ」と断言されているけれどいつか、またいつか続きが読めたらなあとは思います。巨娘のように。