バクマン。(8)
- 作者: 大場つぐみ,小畑健
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2010/04/30
- メディア: コミック
- 購入: 5人 クリック: 281回
- この商品を含むブログ (158件) を見る
7巻までで一通り下ごしらえを済ませたサブキャラを調理する巻。消えてしまうキャラもあり加えられていくキャラもありで代謝もそれなりに。
プラトニック・ビッチな岩瀬さん再登場で本来の旨味が引き出された感のある蒼樹嬢、全方向に充実し始めた。シュージンと電話してるあたりからそうだったけど、福田のパンチラ講義を受けてるシーンとか見ると、この人純愛じゃなくてラブコメ体質だわ、と改めて思う。そして中井さん。高い画力と、蒼樹嬢とコンビ組む為に銀世界の中で作画をするというスレスレの純愛力を兼ね備えた、サイコーに近いキャラとして出てきた彼はぬるま湯の中で手近な女に一方的に溺れ、二兎を追うあまり自ら人間としての株を落として脱落と言う、この明暗。中井さんはもう、復活するにしても失踪日記的なエッセイコミックかオナマス的なラインの漫画を描いて知る人ぞ知るポジションに落ち着くのが一番しっくり来てしまうなあ。
あと本筋としてはシュージンと自分の歩む道の違いに納得行かない岩瀬さんが、小説家として拓けていた可能性を捨てて無理やり漫画のフィールドに介入、それがまた服部(哲)さんに見出され新妻さんもその才能に心酔し、2人はトントンで連載を勝ち取って服部さんが担当になったりとかするわけだけど、このへんからなんだかモヤモヤしてきた。フィクションとしては面白いと思うんだけど、そのへんはうまく言葉に出来ない。