PLUTO(8)完
- 作者: 浦沢直樹,手塚治虫,長崎尚志
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2009/06/30
- メディア: コミック
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完結。原作モノということもあるだろうけど、話も冗長にならず伏線もほぼ完全に消化されているし、アトムをはじめとするロボット達の造形やサスペンス色など、見事なまでに浦沢先生らしいアレンジに彩られた良いリメイクだったんじゃないかと思います。プルートゥ、ボラーと続く連戦を経てロボットの感情が限りなく人間に接近することでもたらされる悲劇と、それが回避されてなお過る一抹の切なさが印象的。
しかし憎しみの感情を得たアトムの表現は戦闘シーンよりもそれ以外の部分の方がインパクトを感じる。ラストのラスト、ブラウ1589とルーズベルトのシーン。刺さっていた槍を投げた直後のブラックアウトはブラウの死を暗示してるんだろうと思うわけですけど、お願いがあるって、こりゃ暗に死ねと言ってるんだなあなんて考えると豹変振りが勝手に際立つ。ような。