- 作者: 平野耕太
- 出版社/メーカー: 少年画報社
- 発売日: 2009/03/27
- メディア: コミック
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初めてこの作品を知ったのはオリコンのコミックランキングのページでした。そんなに推すなら買ってみようかと思って1巻を購入したものの、最初の頃は本編よりも『CROSS FIRE』の方が好きで読んでました。ギャフン。初めて雑誌で読んだ時はバレンタイン兄弟の最盛期ごろだったと思います。あの頃のアワーズはバリバリの中綴じ、ヘルシング自体も載ってるんだか載ってないんだか解らない隔月ペースでしたが、異様にカッチリとした黒さが好きでした。
途中しばらく漫画から遠ざかっていた私を引き戻してくれたのもヘルシングでした。奇跡の単行本年2回刊行。もちろんそんなものは二度も訪れないからこその奇跡。2002〜3年ごろかなあ。後にも先にもあんなに精力的だったヘルシングはその1回と、ベルナドットが死んだあたりのアワーズ32ページ掲載のみでしたけども。カバー裏のおまけの存在にようやく気付いて、過ぎ去った時間に想いを馳せていたのも丁度その頃でした。
シンプルな大筋、ダークな演出、大仰な台詞回しと巻末の脱力感がもたらすエンタテインメント。当時の時点ですら手垢しか見えない題材だった吸血鬼モノでここまで記憶に残りそうなものもないようなあるような。2005年の『ぱふ』のインタビュー通りに、あの休載と減ページの嵐でよく10巻で纏めたなと。10年で10巻。10年といったら代原で単行本が出せるほどの長い期間。自分もよく最後までついてこられたものだなと。思えば1巻のコミックスカバー袖の「趣味:いやがらせ、ちんこいじり」というのを見た時からもうやられてしまっていたのでしょう。あとはもう万感の一言しか出てきません。ありがとうございました。これからはもう、来月からの新作を楽しみにするしかないということで。