海月姫(1)

海月姫(1) (KC KISS)

海月姫(1) (KC KISS)

クラゲヲタの女の子・倉下月海は自称“尼〜ず”の一員として男子禁制でオシャレも禁制の女の園“天水館”にてほか5人の腐女子ニート)達と共同生活中。ジャンルは違えど同じ匂いのする仲間と楽しく暮らしていた月海だったが、ある日気に入りのクラゲ・クララの飼育環境を巡ってショップの店員ともめていたところを助けてくれたひとりのオシャレ女子を部屋に泊める。しかし彼女はとある事情で道化を演じるために女装をしているれっきとした男性なのでしたっつう感じの東村アキコ女史の最新作。『Kiss』で連載中。

ひまわりっ健一レジェンド〜』や『高円寺チェリーボーイズ』なんかに代表されるような、一筋縄でいかない作風が目立つ東村さんですが、これもなかなかにエキセントリックな食材がずらり。例えば『とらドラ!』なんかは材料はわりと月並みというか、少女漫画でも結構通用しそうなのを味付けの妙でオタクの舌にも耐え得る料理にする事に成功した感じかなあと思うのですけどこっちはなんだろう、ジャンクフードで作るおふくろの味的な、意外と王道の味を作ろうとしているのかも知れないですけど。

とにかく排他的で自分の世界を大事にしたがるオタクVS絶えず新しい刺激を求める冒険野郎なアクティブオシャレの戦いの構図がどんなラブコメを作っていくのか微妙に読めないので楽しみ。三国志へのハマりっぷりはここでも遺憾なく発揮されています。早くもスピンオフ執筆中という事でなかなかな広がりを見せそう。