Snow Patrol / A Hundred Million Suns

A Hundred Million Suns

A Hundred Million Suns

2作ぶりに聴いてみたSnow Patrolの新作。ケースかっこいい。デジパック大好き紙ジャケはちょっとなーの私でありますが、このケースはいいです。無駄が少なくていい。特に四隅がいい。歌詞カードは取り出しづらいけれど。

音の方はなんだろう、マイナーチェンジって風情ですかね。『Final Straw』からご無沙汰なので聴き心地はなかなか新鮮。歪んだギターサウンドを基調にして、温かみのあるヴォーカルで1曲の中に明暗をくっきりさせたアルバムという印象があります。さすが並々ならぬ先達の居並ぶグラスゴー、地に足付いた堅実な姿勢が結実した作りでそれなりに聴かせてくれるので安心感もあり、完成度も高いとは思いますが、キラーチューン不在というのもあって今ひとつ突き抜け切らない……のかなあという物足りなさもありで。例えばトラヴィスやデスキャブあたりくらいのがっちりした基盤があればまだしも、彼らの作風だとまだ守りに入らなくてもいいのになあというか、ひとつ変化球はあった方がいいのになあとか考えてしまいます。かと思えば最後の曲は3つの楽章で構成されている割に結構とっちらかり気味だったりしてイマイチ掴めない。

統一感で聴かせる事は、実はすごく難しいんじゃないかと思ったり思わなかったり。