Kings of Leon / Only by the Night

Only By the Night

Only By the Night

4枚目にしてまともに聴いたのは初めて。モサい風貌(でしたよね?)の中にも荒さを武器としながらもメロディの瑞々しさを丁寧にコーティングして聴かせる繊細さをも併せ持った才人たちが寄せ集まった、向こうのフェスでは軒並みどこぞのステージのヘッドラインを務めるほどの知名度を誇るバンドでありますが。

たまに砂埃が舞う砂漠然とした荒涼たる大地に単車の轍が夥しく残る、いわゆるダットサンズ的なイメージを持ってはいましたが、ちゃんと聴いてみるとなかなかHootie & The Blowfish的な巧さと時流に乗り切れない不器用さのバランスを作為的に均衡させているというか。グルーヴィーというか、雰囲気で持っていくというか、そういう手管が見事に光っているなあと。あと、普遍的ではあるけれど、そこに埋没してしまわない程度の適度な王道さ加減。グラマラスだけどセクシーと書くと語弊が生ずるヴォーカルにもやられます。ぶっきらぼうになりきれないというかなりきらない? 感じがいい。萌えるアルバム。