Sun Kil Moon / April

April

April

3枚目。

2枚目がカヴァーアルバムという離れ業がそろそろ記憶に古くなってきたところでの新作投下という事で楽しみにはしていました。特に何が変わるでもない、色彩の乏しい枯れた音像。ギターの質感が多少ラフかなあと感じる以外には歌も相変わらず、ホースでバシャーと盛大に打ち水をするというよりは、如雨露でつつましく花に水をやるようなタイプのヴォーカルスタイル。だけどそれで古めかしく野暮ったいだけかといえばそんな事は無く。通っている芯は年輪を感じさせるけれど手入れが行き届いていてその機能性を損なうことは無く、Mark Kozelekなりの矜持のようなものはちっとも揺らいでいないことを当たり前のように知らしめてくれるのです。どれだけ名義を変えようと、彼の歩く道は常に一本のみ。そのナチュラルな決意が翳りだらけの世界観の中にあってとても眩しかったりするのです。Bonnie Prince Billy,Ben Gibbard、Eric Polladがバックヴォーカルとして参加していますが、どれが誰だか解らない。そういうプロダクションもまた彼(マーク)らしい。

というか来月来日するの知らなかった。日程的に吉祥寺公演しかないのだけどなんだかレアそうですし、明日ぴあ行ってダメなら諦めよう。