ヴィンランド・サガ(4)

ヴィンランド・サガ(4) (アフタヌーンKC)

ヴィンランド・サガ(4) (アフタヌーンKC)

アシェラッドの出自と黒さが滲み出る最新巻。

デンマークの王子様一行を連れて、戦闘狂トルケルの追撃をかわしながらデンマーク人支配域であるゲインズバラまでの道を絶賛行軍中。道中の小村で予想外の豪雪に見舞われた一行は村を襲撃して食料を確保、住民を皆殺しにして雪解けまで潜伏としゃれ込むが――という流れで。

トルフィンにだけは感情むき出しで喋り散らす王子は微笑ましいですね。この2人は少なくともゲインズバラに着くまでは絡んでいくんでしょう。相変わらず重厚なストーリーで読み応えがありますが、今後も作中において絶大なる勇名を轟かせ続けるであろうトルフィンの父・トールズの名もさりげないとはいかないまでも押し付けがましくない程度にはちらつかせていて、ともすると忘れそうになる頭に活を入れてくれます。